みちスタイル

滋賀

優しい味と、田園風景と、新幹線と。

周りを田んぼに囲まれ、目の前に新幹線が通るという珍しい景観を持つ「道の駅アグリの郷栗東」。新幹線が見える道の駅という個性から、駅内でも新幹線関連のグッズ販売を行っている。のどかな田園風景のイメージそのままに、売り場には地元の野菜をはじめ、パンや豆腐、駄菓子や総菜も並ぶ。小鮎やモロコなど、様々な小魚の田舎煮もそのひとつだ。味や食感は「いかなごのくぎ煮」の小魚を少しふっくらさせた感じを想像するとわかりやすい。そんなのどかな雰囲気と、優しい味わいの品々をそろえる道の駅アグリの郷栗東から、記者おすすめの2品を紹介する。

やわらかごぼうのインパクト

一つ目は、「割木の巻き寿し」だ。使われている具材はキュウリやかんぴょう、椎茸、卵焼きといった、巻き寿司定番のものが多い。取り立てて色鮮やかというわけではないし、巻かれているものは、一見「普通っぽい」巻き寿司に見えそうなラインナップなのだ。 ただこの巻き寿司、「割木の」という「特別な」名前を冠る名物だけあって、一目見れば昔ながらの、いわゆる一般的な「巻き寿司」とは少し違うとわかる。店頭に並ぶこの巻き寿司の具材で、一際目を引く存在は、ごぼうだ。ちょっとしたアクセントとして入っているのではなく、この巻き寿しのメインの食材として、ごぼうが圧倒的な存在感を放っている。

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根菜の一つであるごぼうには、堅い歯ごたえがイメージとしてある。これだけの大きさともなればなおさらだ。だが口に入れてみるとむしろ、柔らかい。「溶ける」と言ってもよいほどで、繊維が歯に挟まることもない。「薬師牛蒡」と呼ばれるこのごぼうは、栗東市に古くから伝わる甘辛く煮込む調理法によって生まれる「柔らかさ」が売りの一つだという。 こだわりが見えるのはごぼうだけではない。卵焼きにも、ほのかに独特の甘みがただよう。その正体は豆乳。豆腐の販売も行うこの道の駅アグリの郷栗東ならではのコラボレーションだ。一巻きで販売されているものも一口大に切れており、食べやすい。甘辛さや食感、全体のバランスが絶妙で、ついつい次の一切れに手が出てしまう。

甘みとコク、濃厚ジェラート

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次に紹介するのはジェラート。オーソドックスなミルク味を基本に、様々な味が展開されており、どれも道の駅アグリの郷栗東内で営業するパン屋が製造している。イチジクのみずみずしい風味もさることながら、ベースとなっているミルクの味が非常に濃厚でうまみも強い。それでいてしつこくない。甘いのだが甘すぎない。店頭販売されている味は時期により一定ではないのでその点は注意が必要だが、この駅のジェラートは、割木巻き寿しとともにぜひチェックしてほしい逸品だ。